株式上場企業の情報を載せている、会社四季報の資本政策と株価推移の欄について説明します。
【資本政策】
●資本異動
資本異動に伴う発行済み株式数の推移を表しています。
異動年月、異動内容が書かれています。
「無」とは無償増資のことで、1991年4月商法改正によって「分(割)」という株式分割に変更されました。
無償増資および株式分割は、発行済株式数を増加することによって、投資家がより株を買いやすくなるという目的があります。資本金の増減はありません。
一方、無償増資に対して有償増資があります。
有償増資とは、投資家がお金を支払って株数を増加することです。
企業側は時価発行増資により資金を調達します。
有償増資には「公募増資」「第三者割当」などがあります。
「(第)三者」は第三者割当増資のことで、取引先など特定の第三者に引受けてもらうことです。
経営不振となったり、業務提携・M&Aの防御対策に利用されることがあります。
発行株式数の増減をチェックすることにより、市場に流通する株数、および、株価の変動を分析します。
●株価などの推移
株式を公開してからの株価を表しています。
続いて、会社四季報の格付け・その他欄について説明します。
【格付けなど】
●格付け
企業の長期債券における元本支払い能力を表します。
[]は格付機関のことで、[SP]はスタンダード&プアーズ、[M]はムーディーズジャパン、[J]は日本格付研究所、[RI]は格付投資情報センターです。
格付けの変更によって株価が変動することも多いため、格付け変更のタイミングは重要です。
●金利上昇影響度試算
東洋経済新報社が計算しているもので、金利が1%アップした場合、企業の収益にどの程度の影響が発生するかを試算しています。
●役員
会社の役員名が書かれています。
外資系の企業では、外国人名の場合もあります。