投資家のうち、多くの資産を保有している資産家たちは、自分の財産を増やすため、市場の情勢によってさまざまなポジションを取ります。
ポジションとは、投資家が持っている金融商品の持ち高や、行動を指す言葉です。
【高金利・物価上昇・インフレーションのとき】
債券の利回りが物価の上昇に追いつかなくなった場合、お金の価値が下がり資産が目減りしてしまいます。
このような場合、物への投資が始まります。
●金(gold)への投資
インフレ時は、お金(金融商品)の価値が下がっているので、金などの貴金属を購入します。
貴金属などの物品は、インフレになっても価値が下がることはないためです。
●不動産投資
賃貸料は物価が上昇し、インフレになると高くなるためです。
【インフレがおさまり、金利が低下した場合】
不動産や金に対する投資が終わり、債券への投資が始まります。
この時、不動産や金はバブル状態になっていることもあります。
●債券への投資
国債などの債券へ投資することにより、利回りにより受取利息が発生し、株式投資よりも安全で確実な運用ができます。
【低金利・物価下落・デフレーションのとき】
金利が下がり利回りが低下すると、投資家は株式投資に魅力を感じ、債券売却・株式購入という行動に出て、株価が上昇し始めます。
逆に、金利が上昇し始めると、株式を売却し債券を購入します。
●株式投資
株式や投資信託などの金融商品に投資することにより、配当金・キャピタルゲインを得ることだできます。
どのポジションも取らない場合は、資産の増減はなくなります。
銀行などに預金することなく受取利息もない現金は、一般に「タンス預金」と呼ばれます。
上記のように、投資家たちはいろいろな相場環境により、金投資・不動産投資・債券投資・株式投資にポジションを移動させ、財産を運用しています。