市場心理とは「マーケットセンチメント」とも言い、投資家の気持ちの揺れによって市場が動かされることをいいます。
市場心理が関係する株式基本用語を、以下に記します。
●織り込み済み(おりこみずみ)
織り込み済みとは、まだ決定していない情報にもかからわず、株式市場が株価の推移を予想し、事前にその情報を踏まえた株価に達することをいいます。
「織り込み済み」の株価では、事前に噂されていた情報が確定したとしても、株価はその情報に対して大きな反応を示さなくなります。
●思惑(おもわく)
思惑とは、投資家心理のことをいいます。
たとえ急成長している会社であっても、「そろそろこの成長も止まるであろう」と考え始める投資家もいます。
そういった気持ちが周囲に伝わり「そろそろ株価は下がるらしい」と噂が噂を呼び、実際に株が売られる状況が起こります。
株式市場は、思惑次第で変化することが多々あります。
●材料出尽くし
あらかじめ先回りして株が買われ、株価がすでに高くなっている状態で新しい情報が出ても、株価が反応しないことを言います。
先回りされて株が買われる原因としては、研究開発費の増加・技術提携・人材登用などの周辺情報があります。
その結果、新製品・新技術が開発されたとしても、すでにその情報は株価に織り込み済みで、発表時には株価が動かなかったり、下落したりします。
●理想買い・現実買い
理想買いとは、ある情報が発表され、まだ効果が表れて結果が出る前に期待ばかりが先行し、株価が上昇することをいいます。
結果、その情報が有益なものではなく、期待外れに終わるものを「理想買い」といいます。
現実買いとは、効果が実証されている情報により、投資家たちから注目されて株価が上昇することをいいます。
すでに結果が良いとわかっている情報であるため、株価は堅調に推移します。