先物取引を行う場合、先物の理論価格を認識することが重要です。
先物取引の理論価格とは実際の価格ではなく、計算で求められた理論上の価格のことで、「現物価格」に「金利」の負担分を加えて計算されます。
先物取引は現時点での決済ではなく、将来の一定期間後に決済する取引であるため、現時点から決済する期間までの「金利」がかかることになります。
先物価格は現物価格より「金利」の分だけ高くなるということです。
また、先物取引は株券を受け渡しすることはないので、配当金を受け取ることができません。
したがって、先物取引の理論価格では配当分(配当利回り分)が減じられることになります。
【先物理論価格の算出方法】
先物理論価格=日経平均株価×{1+(短期金利−配当利回り)×(限月取引決済までの日数÷365)}
先物取引の理論価格の計算式は、決済期日になると日数が0となり、現物の日経平均株価と同じになります。
先物取引の理論価格は計算で求められた値であるため、実際の先物取引の価格とは異なります。
しかし、理論価格と実際の先物価格とを比較することにより、取引の参考にすることができます。
●「先物取引の理論価格<実際の先物取引価格」の場合
実際の先物価格が割高であると判断できる
●「先物取引の理論価格>実際の先物取引価格」の場合
実際の先物価格が割安であると判断できる
先物取引の理論価格という言葉は、聞きなれない難しい用語ですが、先物取引の特徴を知る上で重要な要素であり、理解しておくことが必要です。
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