先物取引をするためには、信用取引と同様、担保となる証拠金が必要です。
先物取引の証拠金は、「SPAN証拠金」 を基準として、各証券会社で決めることができます。
SPAN証拠金とは、大阪証券取引所が採用しているアメリカのシカゴ・マーカ ンタイル取引所(Chicago Mercantile Exchange)が開発した証拠金計算方法で導き出される証拠金額のこ とです。
先物取引の証拠金は、このSPAN証拠金に各証券会社が独自に定めた割合によ って決められます。
証拠金所要額 = SPAN証拠金 × 証券会社が定めた割合
先物取引を行う場合、口座を開設している証券会社において「SPAN金額と期間」についての情報 が表示されますので、注意して見ておくようにしましょう。
また注意しておきたいことは、先物取引において買い建てした後、価格が下落し損失をこうむった場 合、差し入れていた証拠金がSPAN証拠金の金額を下回ると、追加証拠金(追証)が必要になる ということです。
そうなると、SPAN証拠金を物の金額まで回復するように、不足分を預け入れることになります。
信用取引の追証期限とは違い、先物取引の追証の差入れ期日は、
追証発生日の翌営業日となります。
証券会社によって時間は違いますが、多くは翌営業日の午前中までのようです。
さらに、株式相場に急激な変動が起こった場合、取引所はSPAN証拠金を引き上げることがあり、 損失額がないときでも証拠金が目減りし、追証が発生したりすることもあります。
追加証拠金を期限までに差し入れなかった場合、証券会社は投資家の意思に関係なく、強制 的に反対売買による決済が執行されます。
先物取引は投資金額が多い分、小さな価格変動でも大きな損益が発生しますので、自分の投資スタイ ルを決定してから取引を行うことが大切です。