信用倍率とは、買い残と売り残の比率のことで「買い残高÷売り残高」で算出されます。
貸借倍率とは、日証金速報の融資残と貸株残高の比率のことで「融資残高÷貸株残高」で算出されます。
貸借倍率の融資残高は「信用買い」、貸株残高は「信用売り」を意味しますので、貸借倍率と信用倍率は同じような意味を持ちます。
ただし、信用倍率は前週末時点での信用取引残高で計算されています。
貸借倍率は毎日発表されていますが、証券会社が買い注文・売り注文を相殺した株数で計算されていることに注意してください。
また、買い残とは将来の「売り要因」となるべき株数であり、売り残は将来の「買い要因」となる株数であることを認識しましょう。
銘柄の需給関係は、信用取引の買い残高・売り残高の比率をみるとよく分かります。
各銘柄の買い残と売り残の残高比率や株数のことを「取り組み」といい、需給関係の良い銘柄を「取り組みの良い銘柄」といいます。
取り組みの良い銘柄とは、売り残の多い銘柄で、将来的に買い取引が大きいと判断される銘柄のことです。
信用倍率が1倍程度の低い銘柄を、取り組みの良い銘柄・好取り組み銘柄といいます。
しかし、好取り組み銘柄であっても残高が出来高に対して少ない場合は、株価に影響がない場合があります。
逆に、信用倍率の高い銘柄は、将来の売り圧力が大きいとみて、取り組みの悪い銘柄と判断できます。
信用倍率が増加しているか減少しているかで、株価の方向性を判断することにも利用できます。
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