差金決済とは、現物株の受け渡しをすることなく、売却金額と購入金額との差額で株式の売買代金を決済することをいいます。
差金決済は、先物取引やオプション取引では可能ですが、現物取引では禁止されています。
現物取引では、主にサーフィントレードやデイトレードと呼ばれる取引方法において、差金決済に注意する必要があります。
サーフィントレードとは、同一の受渡日に、同一の資金で、異なった銘柄への乗り換え売買をすることをいいます。
●差金決済ができるとき
先物取引・オプション取引の場合
現物取引において、同一約定日・同一受渡日であれば、同一資金の範囲内で「異なる銘柄」の現物売買は可能です。
同じ日に、A銘柄を購入後売却し、続いてB銘柄を購入後売却することで、同一資金を有効利用することができます。
●差金決済ができないとき
一方、同一約定日・同一受渡日において、同一資金で「同じ銘柄」の買付・売却(1回目)後、買付・売却(2回目)を行うことはできません。
1回目の買付・売却後に、1回目に利用した売却代金以外に購買余力のある場合は、2回目の買付・売却は可能です。
同一銘柄を2回以上購入した場合の平均取得価額は、以下の通りです。
平均取得価額={(1回目の約定単価×株数+手数料)+(2回目の約定単価×株数+手数料)}÷(1回目の株数+2回目の株数)
また、通常の受渡日は約定日を含めた4営業日目ですが、「権利落ち日」の銘柄を売買するとその銘柄の受渡日は5営業日目になります。
同一日に異なった銘柄であっても、「権利落ち日」の銘柄を売買してしまうと、通常の受渡日と1日営業日が違うことになり差金決済ができなくなるため、注意が必要です。
スポンサードリンク