株式市場において約定価格の決め方には、「板寄せ方式」「ザラバ方式」の主に2種類の方法があります。
【板寄せ方式】
板寄せ方式とは、始値や終値の値段などを決めるときに用いられる方法のことです。
約定前の板を見ると、売り注文・買い注文の価格と数量が表示されています。
証券取引所はこれらの注文をとりまとめ、板寄せ方式において最適な最初の約定価格を決定します。
板寄せ方式は、前場の寄付(前場始値)・前場の引け(前場終値)と後場の寄付(後場始値)・後場の引け(後場終値)の約定値段を決定することの他に、ザラバ中に大量の売買注文が一度に発生し、値段がつけられなくなった場合にも用いられます。
板寄せ方式での価格決定は、以下の3つの条件があります。
●成行注文が全て約定すること
成行の買い注文・成行の売り注文の数量が残っている場合は、値段がつきません。
●約定値段よりも高い買い注文、および、約定値段よりも安い売り注文が全て約定すること
●約定値段で、売り注文・会注文のどちらか一方が全て約定し、もう一方の売買単位以上が約定すること。
【ザラバ方式】
ザラバ方式とは、ザラバ中に株の値段を決定する方法です。
ザラバ方式での価格決定は、以下の3つの条件があります。
この3つの条件に基づいて売り注文と買い注文が一致した場合に、約定が成立していきます。
●成行優先の原則
成行優先とは、成行注文が指値注文より優先されるということ。
●価格優先の原則
価格優先とは、売り注文の場合は最も安い金額の注文が優先され、買い注文の場合は最も高い金額の注文が優先されるということです。
●時間優先の原則
同じ値段の注文の場合、証券取引所に注文が届いた時刻の早い方が優先されるということです。
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