新規公開株とは、略してIPO「Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)」ともいい、新しく株式市場に上場する株式のことをいいます。
新規公開株は、主幹事の証券会社によって株式の公募・売り出し価格を決められ、指定の期日に公開されます。
現在の新規公開株の公募・売り出し方法は、ブックビルディング方式といいます。
ブックビルディング方式とは「需要積み上げ方式」のことで、1997年9月から採用され、アルファベットで「BB(book building) 」と略されます。
ブックビルディング以前は、「入札方式」により新規公開株を公募・売り出しをしていました。
入札方式とは、オークションに類似した方法で、入札に参加する者がそれぞれ購入価格を提示し、その中で最も高い価格が公募・売り出し価格となります。
この場合、人気のある株は株式公開前に高騰してしまい、公開日初日に最高値をつけた後、下落の一途をたどり、株式公開後の投資家にとって損失が大きくなるという弊害が頻発しました。
このような理由で、新規公開株の公募・売り出し価格の設定には、現在のブックビルディング方式が採用されるようになりました。
ブックビルディングは、主幹事となる証券会社が株式公開前の段階で、その銘柄に対する投資家の需要を予測し、公募・売り出し価格の上限・下限を設定します。
この上限・下限の価格を「仮条件」とし、この範囲内で公募・売り出し価格が決定されます。
上限・下限を設定することにより、株式公開前の価格に対する過熱感は減少しました。
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