エクイティ・ファイナンスとは、企業が株式を発行することにより、事業に必要な資金を調達することをいいます。
企業が資金調達する方法には、以下のようなものがあります。
●直接調達
企業が直接、投資家から資金調達を受けること
●間接調達
企業が、銀行などの金融機関から資金調達を受けること
上記のうち、「直接調達」のことを『ファイナンス』といいます。
ファイナンスの種類はさまざまですが、株式発行をともなうエクイティ・ファイナンスの種類は以下のようなものがあります。
●公募増資
時価発行増資・中間発行増資
●第三者割当増資
特定の企業・個人に限って新株を発行すること
●転換社債の発行
転換社債とは、企業が決めた転換価格で、株式に引き換えることができる権利つき社債のことです。
転換社債は「CB」と表記され、利回りもあります。
転換社債は、株価が転換価格よりも高くなると、株式に転換して売却し、利益を得ることができます。
もし転換価格を超えなかった場合は、そのまま保有し、満期時に額面の金額が償還される、としう仕組みです。
●ワラント債の発行
ワラント債とは、新株引受権証書のことで、一定条件で株式を買い付けることができる権利のことです。
ワラント債は「普通社債」と「新株引受権証書(ワラント)」が、発売時にセットで販売されます。
その後、普通社債とワラントは別々に流通していきます。
新株引受権証書(ワラント)は、決められた価格で決められた株数を購入できる権利で、この文書だけで取引されます。
ワラントは、債券ではないので利回りもなく、権利行使期間を過ぎると紙くずとなります。
したがって、ワラントは権利行使期限までに株価が一定水準以上に上がらなければ損をしてしまうので、注意が必要です。
企業がエクイティ・ファイナンスをするということは、何らかの目的があります。
その原因をつきとめ、また、企業規模に見合ったエクイティ・ファイナンスであるかどうか、見極めが重要です。
